2010年6月21日 原告槌田敦は、以下の報告を公表した。 前回、当面、代理人なしで訴訟を進めることになったことを報告したが、本日、代理人のみで作成した控訴理由書本文の全面削除、その準備書面(1)に差し替えを届けでた。 また、気象学会誌編集長、両査読者、大会企画委員長の証人尋問を申請した。 ところで、近藤・槌田論文(2008年4月投稿)と同じ目的と内容の論文がインタネットに存在するという情報が寄せられた。これは、Lon Hocker "The temperature rise has caused the CO2 increse, not the other way around"(2010年6月)で、われわれの発見したのと同じ①気温とCO2濃度変化率の位相関係および②その数値関係により、「気温高がCO2濃度増の原因」を論じている(この論文は「Lon Hocker」で検索可)。 このまま放置すれば、近藤・槌田論文は、気象学会の受付拒否で公開されていないので、この発見はどちらが先かという国際的争いになる。そして、日本気象学会による論文発表の妨害と科学論争に介入した東京地裁が国際的に明るみに出ることになる。 そこで、本日、東京高裁にこの論文を示して、そのようなつまらない争いにならないようにするため、可能な限り早く気象学会誌『天気』に、控訴人らの論文が掲載されるよう、和解調停に入って頂くよう申しいれた。扱いは次回の法廷で決まることになる。
科学では、ほぼ同時に同じような発見がなされ、また他方で論文発表の妨害がなされる。今回の場合、学会の「査読制度」が、その妨害に利用された。 ところが、気象学会には、編集委員会作成の「査読指針」が存在する。そこには査読者と著者の見解の相違は論文不採用の条件ではなく、査読者が「短報」を書くことで誌上討論とするよう勧めている。「誤読」のみを論じた初審では使わなかった証拠である。 和解不調の場合には、編集委員長尋問でこの自ら定めた「査読指針」無視の経緯を明らかにする。7月には裁判が続きますが、ぜひ傍聴にきていただくようお願いします。 ※※Web編集部より※※ Webで読みやすくするため一部字句を修正しています。原文は「02.原告からの報告」にあります。 |
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